1976年に刊行された記念すべき第1作『ノンタンおやすみなさい』。老舗出版社の偕成社からリリースされたこの一冊は、たちまち子どもたちの心を掴み、大ベストセラーとなった。しかし、作品の商業的成功が大きくなればなるほど、裏で燻っていた権利問題の火種は巨大化していった。
第一審、第二審を経て、舞台は最高裁判所へと持ち込まれた。最高裁判所の判断は、創作行為の本質に深く切り込むものとなった。裁判所は、単なるアイデアの提供や助言、試作段階での協力にとどまる行為は、著作権法上の「創作的表現」には該当しないと判断。キヨノサチコ氏の単独著作物性を認め、大谷氏の共同著作者としての請求を退ける判決が確定した。