「なめろうはペースト状になるまで叩くべきか」という疑問に対し、現代の一流料理人は「食感のグラデーションを残すこと」を推奨しています。すべてをすり潰してしまうと魚本来の弾力が失われ、舌触りが単調になってしまうためです。
叩き方の手順としては、まず水気を切ったアジを5ミリ角程度の粗みじんに切り、まな板の中央にまとめます。その上に刻んだ薬味と味噌、隠し味を乗せ、包丁の刃先と刃元をリズミカルに交互に落としながら叩いていきます。全体が混ざり合い、全体の約7割がペースト状、残り3割にアジの粒感が残る「粗叩き状態」で止めるのが、噛むほどに旨味が溢れ出す極上の仕上がりです。