モブレー名盤『No Room for Squares』の真相と魅力

モブレー名盤『No Room for Squares』の真相と魅力

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本作の圧倒的なドライヴ感を支えているのが、2つの異なる録音セッションによって集結した豪華極まりないNo Room for Squares 参加メンバーです。1963年3月と10月のセッション音源が巧みに編纂されており、当時のジャズ界を牽引する俊英たちの共演が実現しました。

1963年3月7日のセッションでは、トランペットにドナルド・バード、ピアノに当時新進気鋭だったハービー・ハンコック、ベースにブッチ・ウォーレン、ドラムに名手フィリー・ジョー・ジョーンズが参加。ハンコックのみずみずしいコードワークと知的なソロアプローチは、ハービー・ハンコック初期参加作としても極めて高い価値を持っています。

そして同年10月2日のセッションでは、一時シーンを離れていた天才トランペッターのリー・モーガンが華麗な復活を遂げ、ピアノには前衛的なアプローチで頭角を現していたアンドリュー・ヒル、ベースにジョン・オーレが加わりました。とりわけリー・モーガンの演奏は、持ち前のブラバディ(華やかさ)と切れ味鋭いトーンが炸裂しており、モブレーの滑らかなフレージングと完璧なコントラストを描いています。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。