着陸後の耳トラブルに関して、多くの人が「フライトによる一時的な耳の痛みはいつまで続くのか」という不安を抱きます。健康な状態の一時的な違和感であれば、着陸後30分から数時間以内に自然と解消するのが一般的な経過です。しかし、半日以上経過しても症状が軽減しない、あるいは翌朝になっても耳が詰まったままである場合、すでに航空性中耳炎へ移行していると判断すべきです。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の臨床知見などによると、航空性中耳炎は重症度に応じて以下のような段階的なサインを示します。
- 初期・軽度:耳の詰まり感(自声強調・低音がこもる)、唾を飲んでも「ポコッ」と抜ける感覚がない。
- 中等度:ズキズキとした持続的な痛み、自分の声が響く、聴力低下(膜が張ったように音が遠い)。
- 重度:夜も眠れないほどの激痛、血性の耳漏(耳だれ)、難聴に加え、天井が回るようなめまいや吐き気。
軽度の浸出液であれば適切な治療を行えば数日から1〜2週間程度で吸収されますが、重度の出血性中耳炎や鼓膜穿孔(鼓膜に穴が開くこと)に至った場合、完治までに1ヶ月以上の通院や外科的処置が必要となるリスクがあります。