日本における著作権法には、アメリカなどで認められている「フェアユース(公正利用)」のようなパロディを包括的に保護する権利が明文化されていない。そのため、他者の著作物を引用・改変して笑いの対象とするパロディ表現は、常に著作権侵害や著作者人格権の侵害という法的リスクと隣り合わせに存在する。
日本のテレビアニメーション産業において、パロディは長年文化として親しまれてきた。だが、商業的な展開やグローバル配信が前提となる現代のアニメビジネスでは、コンプライアンスの遵守が厳しく問われる。たとえ悪意がないユーモアであったとしても、権利元からの抗議や法的トラブルに発展する可能性をゼロにできない以上、ビジネス上の安全を確保するためには未収録・配信停止という判断を下さざるを得なかったのだ。