発売決定の一報が流れた瞬間から予約サイトのサーバーが一時混雑するなど、出版界でも大きな話題を集めた遠藤さくら写真集『可憐』。その熱気は一過性のブームに留まらず、発売から月日が経過した現在でも新規ファンを獲得し続けています。
本作がここまで支持される最大の要因は、「等身大の儚さ」と「芯の強さ」の奇跡的な共存にあります。雑誌の単独インタビューや会見の場で、彼女自身は「人前に立つのが得意ではなく、自分に自信が持てなかった」と吐露していました。しかし、カメラマン・須江隆治氏とのセッションによって引き出された表情は、単なるアイドルのポートレートを超え、一人の女性が自らの殻を破っていく成長記録としての深みを持っています。
版元である集英社が手がけた本作は、ファッション誌『non-no』の専属モデルとして培った洗練されたビジュアルセンスと、乃木坂46の正統派エースとしてのピュアな存在感が見事なバランスで融合しています。これまでの王道アイドル写真集にありがちな過度な演出をあえて削ぎ落とし、彼女の呼吸や視線の揺らぎまで克明に収めたドキュメンタリー性の高さが、幅広い層に響いた決定的な理由といえます。