海南島東部に位置する文昌航天発射場は、中国の宇宙戦略における心臓部だ。内陸発射場のように切り離されたブースターの落下事故を恐れることなく、海に向かって巨大ロケットを打ち上げられるロケーションは、大型機体の運用に不可欠である。天津の製造工場から海上輸送船で直接運ばれてくる大型ブースターの輸送ルートは、物流面で圧倒的な利点をもたらしている。
赤道に近い地理的優位性は、静止軌道投入に必要な燃料消費を抑え、その分だけペイロードの重量を増やせることを意味する。文昌の活況ぶりは、中国が自国の宇宙港を国際的な「宇宙シルクロード」のハブへと育て上げようとする野望のあらわれでもある。