SNSや園芸動画では「100円ショップの土で十分育つ」というコストパフォーマンスを称賛するコンテンツが散見されます。しかし、室内栽培のトラブル相談を受ける現場や専門家の間では、100均の観葉植物の土をそのまま室内に導入することに対して極めて慎重な意見が大半を占めています。
おすすめできない最大の技術的根拠は、「土の粒度選別が甘く、微粉(微塵)の混入率が高いこと」です。良質な市販培養土は製造工程でふるいにかけられ、通気性を阻害する細かい粉塵が丁寧に取り除かれています。対照的に、低コストでパッキングされる100均の土は粉状の粒子が多く含まれており、数回水やりを繰り返すだけで鉢底に微粒子が沈殿して目詰まりを引き起こします。結果として鉢内部が泥沼化し、根呼吸が完全に遮断されて根腐れへ直行するリスクが跳ね上がります。
さらに、安価な有機質培地(ココピートやピートモス、未完熟堆肥)の比率が高いため、前述したキノコバエの卵が混入していたり、室内での加湿によって白カビが爆発的に繁殖したりする事例が知恵袋等のコミュニティで頻繁に報告されています。どうしてもコストを抑えるために100均の土を用いる場合は、「目の細かい園芸用ふるいで微粉を完全に落とす」「市販の硬質赤玉土やパーライトを最低でも4割以上混入して隙間を作る」といった現場での改良処置が欠かせません。