『まつり』という名曲が演歌ファン以外の幅広い層、とりわけ競馬ファンや若者たちに決定的な熱狂をもたらした契機が、オーナー(大野商事名義)として所有した希代の名馬・キタサンブラックの存在でした。
2015年の菊花賞制覇を皮切りに、GI勝利を重ねるごとに競馬場のパドックやウィナーズサークルで披露されたのが、北島三郎による『まつり』の生歌唱です。当初は関係者への感謝を伝えるためのサプライズでしたが、菊花賞、天皇賞(春)、ジャパンカップと勝ち進むにつれ、スタンドの観客が一体となって手拍子を送り、サビを合唱する一大エンターテインメントへと発展していきました。
その頂点となったのが、2017年12月24日の中山競馬場・第62回有馬記念です。このレースを最後に引退することが決まっていたキタサンブラックは、武豊騎手を背に見事な逃げ切り勝ちを収め、有終の美を飾りました。レース後に行われたお別れセレモニーには、日没後にもかかわらず約10万人のファンがスタンドに残留。スポットライトを浴びた北島三郎がマイクを握り、愛馬への感謝とファンへの恩返しを込めて『まつり』をアカペラ混じりで熱唱した瞬間、競馬場全体が地鳴りのような大歓声と涙に包まれました。
この「競馬場 熱唱動画」はレース直後から各種SNSや動画配信プラットフォームで爆発的に拡散され、「鳥肌が止まらない」「演歌を聴いて初めて号泣した」「これぞ本物のエンターテイナー」と絶賛の嵐を巻き起こしました。