狩猟のリアルと野生動物との命のやり取りを描いた人気漫画『クマ撃ちの女』では、雪面や泥上に残されたわずかな爪跡の角度からクマの進路と心理を追尾する描写が精緻に描かれている。創作の世界にとどまらず、足跡を追う行為はハンターにとっても命がけの観察眼が要求される領域だ。
映像メディアでもその生々しい生態が記録されている。NHKスペシャル「ヒグマと日本人」やNHKオンデマンドで配信されているアーカイブ映像、さらにはNetflixで視聴できる海外の自然科学ドキュメンタリーに至るまで、画面越しに映し出されるクマの行動パターンは共通している。彼らは音もなく森を移動し、気付いた時には目と鼻の先に現れる。足跡は、彼らが姿を消した直後であると同時に、再び現れる前兆でもあるのだ。