東京・赤坂のプライベートスタジオ。重厚な防音扉の奥で、山下達郎と竹内まりやは穏やかな笑顔を見せながらも、音楽に対する一切の妥協を許さない鋭い眼差しを崩さない。2026年現在、音楽を取り巻く環境はAI技術の急速な普及や配信プラットフォームの拡大によって劇的な変化を遂げている。しかし、二人が追求するサウンドの真髄は、何十年を経ても変わることがない。
「デジタルツールの進化は確かに作業の効率化をもたらしましたが、音の『体温』や行間に宿るグルーヴまでは再現できません」と山下達郎は語る。長年パートナーとして、また互いの最大の理解者として音楽を創り続けてきた竹内まりやも「スタジオで二人で言葉を交わしながら音を重ねる時間が、すべての原点」とうなずく。