長年、世間で信じられてきた「お尻が大きい女性は赤ちゃんを産みやすい」という説。この説に対して、産婦人科の専門医たちは冷ややかな視線を送る。結論から言えば、見た目のヒップの広さと実際の分娩のしやすさに直接の因果関係はない。
都内の大手総合病院で産科部長を務める医師はこう解説する。「外見上のヒップの大きさは、主に大臀筋の発達や皮下脂肪のつき方によるものです。一方で、出産時に赤ちゃんの頭が通過する『骨盤腔(こつばんくう)』の内径は、外見からは判断できません。お尻が小さく見えても骨盤の内部が広い方もいれば、その逆も然りです」。つまり、「安産型」という言葉は解剖学的な根拠に基づいたものではなく、あくまで見た目の印象に過ぎないのだ。