現在処方されている降圧薬は多岐にわたり、それぞれ薬理作用が異なるため、現れる症状の傾向も明確に分かれる。臨床現場で最も処方頻度が高いアムロジピンなどのカルシウム拮抗薬は、血管を広げて血流をスムーズにする強力な効果を持つ一方、末梢血管の拡張に伴う下肢のむくみや顔のほてり、動悸を引き起こすことがある。
血管収縮物質の働きをブロックするARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)は、副作用が比較的少なく使いやすい薬剤として広く普及している。しかし、腎機能が低下している患者や高齢者では、血液中のカリウム濃度が過剰に高まる高カリウム血症を招くリスクがあり、定期的な血液検査によるモニタリングが欠かせない。
また、ACE阻害薬特有の反応として知られるのが「空咳(からぜき)」だ。気道の知覚神経を刺激する物質が体内に蓄積することで生じ、夜間の睡眠を妨げる原因にもなる。このほか、利尿薬による頻尿や脱水、ベータ遮断薬による脈拍低下など、薬のメカニズムと身体の反応は密接に結びついている。