ネット上の情報やSNSの口コミには、世田谷区の図書館利用に関する誤解や、知っておかなければトラブルになりかねない落とし穴が散見されます。
最大の誤解は、「世田谷区の蔵書検索でヒットしない本は諦めるしかない」という思い込みです。実際には都立図書館横断検索システム連携を活用することで、都立中央図書館や他の特別区・市町村が所蔵する数百万冊の資料を取り寄せる「相互貸借(ILL)」制度が確立されています。世田谷区内の蔵書検索画面から「東京都内統合検索」へジャンプし、他自治体に在庫があれば、世田谷区の最寄りカウンター窓口からリクエストをかけることが可能です。絶版になった学術書や地方自治体の報告書など、区内未所蔵であっても入手できるルートが用意されています。
もう一つの盲点が、世田谷区図書館返却ポスト設置場所の取り扱いルールです。三軒茶屋、下北沢、二子玉川といった主要駅周辺や出張所に設置されたブックポストは非常に便利ですが、「ポストに入れた瞬間に返却処理が完了するわけではない」という点に注意しなければなりません。回収は1日1〜2回程度であり、回収車が各館に運搬してバーコードを読み取るまでに半日から最長1日のタイムラグが生じます。
「返却期限当日の夜にポスト投函したが、翌朝のデータ上は延滞扱いになっており、新規の予約本受取が一時的に制限された」というトラブルは後を絶ちません。さらに、世田谷区図書館休館日カレンダーで定められた「毎月第3木曜日(館内整理日)」や年末年始、特別整理期間(蔵書点検)を挟む場合、ポストの投函口自体が封鎖される箇所もあるため、返却スケジュールには最低2日間のバッファを持たせることが鉄則です。