坂本冬美『また君に恋してる』なぜ異例の大ヒット?カバー誕生の真相

坂本冬美『また君に恋してる』なぜ異例の大ヒット?カバー誕生の真相

坂本冬美『また君に恋してる』なぜ異例の大ヒット?カバー誕生の真相について知っておくべき 事実を厳選して解説いたします。

『また君に恋してる』のルーツは、フォーク界の重鎮であるビリー・バンバン(菅原孝・菅原進)が2007年10月に発表した楽曲に遡ります。作詞を松井五郎、作曲を弟の菅原進が手がけたこのナンバーは、三和酒類の麦焼酎「いいちこ」のCMソングとして制作され、成熟した男女の心象風景を静かに描き出す名曲として静かに浸透していました。 この原曲に心を奪われた一人が、坂本冬美本人でした。移動中の車内やテレビから流れてくるメロディに強く惹かれ、ラジオ番組などで「いつか歌ってみたい素晴らしい曲」と語っていたエピソードは、ファンの間でも広く知られています。 当時、彼女はデビュー20周年を越え、自身の表現領域を広げる新たな挑戦を模索していました。制作陣からの提案と三和酒類側の後押しが重なり、2009年1月7日にシングル『アジアの海賊 / また君に恋してる』のカップリング(両A面扱い)としてリリースが実現。アレンジャーには巨匠・若草恵を迎え、アコースティックな温もりとストリングスの広がりを両立させたアレンジが施されました。 当初は力強い男歌である『アジアの海賊』をメインに据えたプロモーションが展開されていましたが、有線放送や着うた配信で突如として火がついたのは、もう一方の『また君に恋してる』でした。リスナーからのリクエストが現場から自発的に湧き上がるという、極めて稀有なボトムアップ型のヒット街道を歩み始めたのです。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。