大人向けシール帳の需要が急拡大した背景には、近年の手帳デコブームと推し活カルチャーの定着があります。かつての子ども向けシール帳はファンシーな柄のビニール製シートが主流でしたが、現在支持を集めている製品は、落ち着いたモノトーンや上質なリネン調表紙など、オフィスのデスクに置いても違和感のない佇まいを備えています。
決定的な購買動機となっているのが、「シールを買っても使えない問題」の解消です。文具女子博をはじめとする大規模イベントや100円ショップの高品質化により、シートシールやフレークシールの購買頻度は過去最高水準に達しています。しかし、購入者の約7割が「もったいなくて台紙のまま保管している」という調査結果もあり、コレクションを一覧化しつつ自由に組み替えて活用できる貼って剥がせるシール帳が、まさに救世主として受け入れられました。
さらに、スマートフォンの普及に伴うデジタル疲れから、手を動かして紙の手帳を彩る「マインドフルネスな時間」を求める層が急増。シートから使う分だけをシール帳に集約してカフェや旅先に持ち出すという、機動性の高いライフスタイルがSNSを通じて拡散し、一過性の流行を超えた定番カテゴリとして定着しました。