ファンの間で長年議論されてきたテーマの一つが、おしゃれキャットの猫の種類に関する設定です。公式アーカイブや制作背景の資料によると、母ダッチェスおよびマリーは、優雅な毛並みと高貴な風貌からターキッシュアンゴラ(またはペルシャの混血)がモデルとされています。絹のように滑らかな白い長毛とピンクの大きなリボンは、1910年代のパリ社交界の貴婦人をそのまま猫に投影したデザインです。
マリーちゃんの性格と設定を深掘りすると、彼女は単なる「おとなしい美少女猫」ではありません。「私はレディよ」と背伸びをしながらも、兄弟喧嘩では真っ先に手を出したり、舌を出しておどけたりする非常に勝ち気でおませな一面を持ち合わせています。この多面的な人間味(猫味)こそが、作画監督であるウォルト・ディズニー・プロダクションの伝説的アニメーター陣(ナイン・オールド・メン)の観察眼の賜物といえます。
また、歴代のディズニーにおけるマリーの声優についても注目すべき歴史があります。1970年の英語版オリジナルではリズ・イングリッシュが演じ、日本語吹き替え版では映画公開版の内藤愛美をはじめ、その後のソフト版や東京ディズニーリゾートのショー・パレード等において、愛らしくも少しツンとした響きを持つ声のトーンが一貫して継承されてきました。一部のネットコミュニティで囁かれる「マリーは実は長女ではない」「孤児だった」といった噂は映画の公式設定とは異なり、正しくは「ダッチェスが生んだ3兄妹の長女(第2子)」として大切に育てられた設定が正統です。