結論から言えば、久米宏氏は2026年現在、テレビやラジオのレギュラー番組を一切持たず、事実上のセミリタイア(活動休止)状態を維持しています。しかし、これは突発的な引退会見などを経た完全引退宣言ではなく、「自らが情熱を注げる仕事以外は引き受けない」という極めて自然体なスタンスへの移行です。
2020年6月27日、13年9カ月にわたって放送されたTBSラジオ『久米宏 ラジオなんですけど』が最終回を迎えました。これ以降、地上波テレビへの単発ゲスト出演や、親交の深い文化人の特番、追悼コメントなどの限定的な露出を除き、公の場に姿を現す頻度は激減しています。多くのシニアタレントがYouTubeやポッドキャストといったWEBメディアへ進出するなか、久米氏はそうしたネット発信にも距離を置き、静かな隠遁生活を楽しんでいます。
出版関係者やTBSラジオ関係者の証言によると、現在も単発のコラム執筆オファーや対談企画の打診は届いているものの、本人が「今さらメディアに出て偉そうなことを語る必要はない」と固辞しているケースが多いとされます。世間が騒ぎ立てる「引退説」の真相は、病気やトラブルによる強制退場ではなく、50年以上にわたり最前線を走り続けたプロフェッショナルが自ら選んだ静かな幕引きです。