人気漫画『築地魚河岸三代目』でも描かれたように、市場の裏側には仕入れ人と料理人、そして客との間に紡がれる無数の人間ドラマが存在する。一口の刺身の裏には、時化の海に挑む漁師から、競り場で見切る仲卸まで、バトンをつなぐ人々のドラマがある。
テレビ東京をはじめとする各局のグルメドキュメンタリー番組でも、こうした市場食堂の日常が度々特集されてきた。カメラが捉えるのは、湯気が立ち上る味噌汁、包丁がまな板を叩く音、そして朝の仕事を終えた市場人たちの満足気な笑顔だ。
単なる「美味しいお店の紹介」に留まらず、食のバックボーンにある人間の営みを描き出すからこそ、私たちは魚市場の食に惹きつけられてやまないのだ。