とはいえ、すべてを楽観視して良いわけではありません。特に気道や消化管が未発達な低年齢児においては、明確な子どものガム誤飲と病院受診の目安を把握しておくことが不可欠です。小児医療の指針に基づき、保護者が直ちに見極めるべき状態を分類しました。
1. 直ちに119番通報または緊急受診すべき「窒息・気道閉塞」の兆候
ガムを飲み込むプロセスで最も恐ろしいのは、食道ではなく気道に入り込んでしまう事故です。以下の症状が見られた場合、喉の詰まり・窒息の危険性と初期症状として一刻を争います。
- 突然声が出なくなり、喉をかきむしるような仕草(チョーキングサイン)を見せる
- 顔色が急速に土気色になり、唇や爪が紫色に変色する(チアノーゼ)
- 激しく咳き込み、ヒューヒュー、ゼーゼーという異常な呼吸音(喘鳴)が続く
- 意識が朦朧とし、ぐったりして視線が合わない
2. 24〜48時間以内に消化器内科・小児科を受診すべき兆候
喉を無事に通過した場合でも、腹痛や嘔吐が起きた場合の経緯には注意を払わなければなりません。特に小さな子どもがコイン大以上のガムの塊を複数飲み込んだ場合、腸閉塞や消化不良のリスクが浮上します。
- 誤飲後、数時間から翌日にかけて激しい腹痛を断続的に訴える
- 食べたものや胃液を何度も繰り返し嘔吐する
- お腹が風船のようにパンパンに張り、排ガス(おなら)や排便が完全に止まる
- 38度以上の発熱を伴い、機嫌が著しく悪化する
これらの中毒・閉塞症状が見られない場合、日本小児科学会の誤飲対応指針においても「不要な催吐は避け、児の全身状態を観察しながら自然排泄を待つ」ことが推奨されています。