健康診断の直前や、緊張・興奮で脈が跳ね上がった際に「今すぐ数値を落ち着かせたい」という場面は多々あります。そうした緊急時に役立つのが、自律神経のスイッチを瞬時に切り替えるテクニックです。血圧を即効で下げる方法として医学的にも効果が立証されているのが、息を深く吐き切る腹式呼吸です。
やり方は極めてシンプル。背筋を伸ばし、4秒かけて鼻から息を吸い、8秒以上かけて細く長く口から息を吐き出します。これを2分から3分繰り返すだけで、交感神経の興奮が鎮まり、副交感神経が優位になって末梢血管がゆるみます。測定前にこの深呼吸を行うだけで、上が10mmHg前後ストンと下がるケースも珍しくありません。
手や首回りにある血圧を下げるツボを刺激するのも有効です。親指と人差し指の骨が交差する付け根のくぼみにある合谷(ごうこく)は、全身の血流を促し痛覚や緊張を和らげる万能のツボ。反対の手の親指で、痛気持ちいい強さでじっくり5秒押し、5秒緩める動作を数回繰り返します。また、首の頸動脈付近にある人迎(じんげい)を指の腹で優しく撫でるように刺激すると、圧受容器が反応して心拍数と血圧を速やかに落ち着かせる手助けになります。