SNS動画などで「仰向けでおとなしく寝転ぶうさぎ」の姿を目にすることがありますが、獣医学的には極めて危険な状態として警鐘が鳴らされています。この現象はリラックスしているのではなく、強い恐怖や生命の危機を感じた際に反射的に身体を固める「強直性不動(Tonic Immobility)」、通称催眠・トランス状態と呼ばれる反応です。
うさぎ仰向け抱っこ危険性は学術的にも指摘されており、不動状態にあるうさぎの体内では心拍数と血中コルチゾール(ストレスホルモン)値が急上昇していることが研究データで判明しています。さらに、うさぎは解剖学的に胃酸の逆流を防ぐ噴門が発達しているものの、不自然な仰向け姿勢は消化管への物理的負担や呼吸困難を誘発します。病気の強制給餌や獣医師による特殊な処置を除き、日常的な鑑賞やコミュニケーション目的で仰向けにする行為は避けるべきです。