チケットシェアリングは、公演主催者や公式ファンクラブ公認のもと、行けなくなったチケットを定価で譲渡できるマッチングプラットフォームです。高額転売が横行する非公式二次流通サイトとは異なり、不正転売禁止法の要件である「特定興行入場券」の適正な流通を担保する設計となっています。
それにもかかわらず、なぜネット上では「入場できない」「入場ゲートで弾かれた」という深刻な口コミが後を絶たないのでしょうか。現場の運用体制とユーザーのトラブル事例を精査すると、システムの欠陥ではなく、本人確認手続きと電子チケット分配に関する仕様の誤認が浮かび上がってきます。
チケットシェアリングを介して取引されるチケットの多くは、主催者公式の電子チケットアプリ(LINEチケット、MOALA Ticket、各アーティスト専用アプリなど)と連携しています。購入者が取引完了後、所定の期日までに発券アプリ側で受け取り手続きや同行者への分配を完了させていない場合、入場時に認証用QRコードが正しく生成されず、エラー判定を受けるケースが多発しています。
さらに、ファンクラブ限定公演では、チケットシェアリングに登録された会員名義と、当日提示する身分証明書・FC会員証の氏名が完全一致している必要があります。家族間でのアカウント貸し借りや、旧姓のまま放置されたプロフィールの不一致によって入場を拒否された事例が、SNS上で「リセールで買ったのに入場できなかった」という風評被害へ拡大しているのが実態です。