シリーズを語る上で欠かせないのが、視聴者の予想をことごとく裏切る最終回の結末です。
『奪い愛、夏』のネタバレにおいて最も衝撃的なのは、女社長・花園桜が仕掛けた「1億円の契約結婚」の真の理由でした。桜が航に執着していたのは単なる恋愛感情ではなく、過去に航の不用意な行動によって命を落とした最愛の元夫に対する復讐が根底にありました。最終回では、航と杏の裏切りをすべて把握した上で彼らを極限まで追い詰め、最終的には自身の会社もろとも破滅へと突き進む狂気の幕切れとなりました。しかしラストシーンでは、すべてを失ったはずの桜が再び不敵な笑みを浮かべて「ここにいるよ〜」とカメラを見つめる戦慄のカットで幕を閉じます。
一方、『奪い愛、高校教師』の結末では、三太への歪んだ執着を極限まで募らせた露子が、自らの娘である華を精神的・肉体的に追い詰めていきます。三太がかつて愛した女性の幻影と露子の狂気が交錯する中、物語は雪山での凄惨なクライマックスへ。三太を独占するために手段を選ばない露子は、ベッドの下やフルートケースの中から神出鬼没に現れ、最後は三太を奪い去ることに成功します。理屈や道徳を完全に凌駕した「奪い取った者が勝者となる」というシリーズの残酷なテーマが、美しくも恐ろしい映像美とともに完結しました。