戦後の混乱期を経て、日本が冷戦の波に呑み込まれていくなかで、岸信介元首相と旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の関係は急速に緊密化した。1968年、韓国から上陸した教団教祖の文鮮明らとともに、政治団体である「国際勝共連合」が結成される。その陰には、岸による強固な後ろ盾があった。
独占取材によって入手した米公文書および政界関係者の未公開メモによると、岸は教団の「反共」スローガンを自らの保守政治の推進力として巧みに利用していた。共産主義勢力の台頭を阻む防波堤として教団組織を活用し、選挙運動の動員力として組織を深く政権中枢に潜り込ませた経緯が浮き彫りとなる。これこそが、長年隠蔽され続けてきた密約の原点である。