着せ替えメーカーの現場を取材すると、利用者の歓喜の声と同時に、善意で無償公開しているクリエイター側の凄まじい精神的疲弊が浮き彫りになります。現在、Picrewで多くのファンを抱える「着せ替えドールメーカー」の作者である城咲氏の規約案内には、次のような切実な文言が掲げられています。
「作ったものはアイコンにしていただいてもOKです。ツイッターでアイコンにする際は着せ替えドールメーカーで作ったものだと明記の方お願いします。商用利用・画像の加工はおやめください」
また、同プラットフォームの「DRESSUP DOLLS」のように、自らのこだわりと趣味を詰め込み、カラーアレンジ(♻️マーク機能)やパーツの排他仕様(UNDER WEARかPANTSの選択等)を細かく作り込んでいるメーカーでは、アイテムの組み合わせ破綻を防ぐための膨大な工数が費やされています。しかし、知恵袋やSNSの投稿データを分析すると、こうした作者の意図を無視した身勝手な振る舞いが後を絶ちません。
ネット上の掲示板やSNSでは、「無料で作った画像を自作イラストとしてグッズ販売していたら即座に晒し上げに遭った」「収益化済みのゲーム実況チャンネルでアイコンとして長期間使用していたところ、作者から警告DMが届いてアイコン差し替えを余儀なくされた」といったトラブル報告が散見されます。作者が「アイコン使用OK」と明記していても、そこには「クレジット表記(作者名やメーカー名の明記)」や「加工禁止」という絶対条件が付随しているケースが大半です。無料サービスという甘美な言葉に惑わされ、作者に対する最低限のリスペクトと規約確認を怠った利用者が、コミュニティから手痛い制裁を受ける構図が定着しています。