ここ数年、Z世代からシニア層までを巻き込む大潮流となっているのが「昭和レトロ」の世界観だ。その中心地に君臨するのが、素朴でありながら豊かな満足感を与える昭和レトロスイーツである。この流行の波は、製菓・食品業界全体に大きな構造変化をもたらした。
長年にわたり日本の朝食文化を支えてきた森永製菓や、粉ものの技術革新を牽引する昭和産業といった大手メーカーも、この熱気あふれる市場に着目している。従来のふんわり軽い食感とは一線を画す、しっかりとした重厚感とクッキーのような香ばしさを併せ持つ粉の開発が活発化。スーパーの棚には、クラシックな装いと最新技術が融合した商品が並び、売上を大きく伸ばしている。