「数年前にホルダーへ入れた写真を取り出そうとしたら、フィルムにくっついて剥がれない」「写真全体が黄色く変色してしまった」という経験を持つコレクターは少なくありません。この悲劇の原因は、主に素材の化学変化と湿気・紫外線にあります。
最も警戒すべきは、安価なビニールケースに含まれる「PVC(ポリ塩化ビニル)」です。PVCに含まれる可塑剤(柔軟剤)は時間が経つと揮発し、生写真のインク層や印画紙と化学反応を起こして癒着や変色を引き起こします。生写真を直接触れさせるスリーブやホルダーには、化学的に安定している「PP(ポリプロピレン)」または「OPP(二軸延伸ポリプロピレン)」素材を絶対に使用してください。
また、保管場所の環境管理も重要です。直射日光が当たる場所を避けるのはもちろん、湿気がこもりやすいクローゼットの奥に置く場合は、収納ケース内に写真用の乾燥剤(シリカゲル)を同梱しておくことで、カビや紙の波打ちを未然に防ぐことができます。