なんばグランド花月から徒歩数分という超一等地に位置する「天ぷらまきの難波千日前店」は、平日・休日を問わずオープン前から数十人の待機列が形成される難波ランチ天ぷら人気店です。この異様な混雑状況を生み出している最大の背景には、運営母体である株式会社トリドールホールディングスの卓越した店舗設計思想があります。
「讃岐うどん 丸亀製麺」を世界的チェーンへと育て上げたトリドールが掲げる核心価値は、「できたて」「手づくり」「オープンキッチンによるライブ感」です。「天ぷらまきの」においてもこのDNAは徹底されており、客席から調理工程のすべてが見えるオープンカウンターを採用しています。バットに盛られて一気に運ばれてくる一般的な大衆天ぷらとは異なり、職人が客の食べるペースに合わせて揚げたてを一品ずつ網皿へと運ぶ「都度揚げ」スタイルを貫いています。
かつては銀座や北新地の高級割烹でしか味わえなかった「衣がパチパチと音を立てる瞬間の熱々天ぷら」を、1,000円台前半から中盤という日常価格で提供したことによる価格破壊。これが第1の決定打です。さらに2024年以降加速したインバウンド観光客のSNS拡散により、英語圏・アジア圏の旅行ガイドコミュニティで「難波で最も本物の日本食体験ができる名店」としてバイラル化したことが、現在の猛烈な混雑状況を決定づけました。