ネット上の情報やSNSでは、ひつまぶしの食べ方に関して一部の極端な通説や誤解が独り歩きしている場面が見受けられます。ここで事実を整理しておきましょう。
誤解1:「4杯目は3杯目と全く同じお茶漬けで締めるのが義務である」
多くのガイド記事で「4杯目はお茶漬けで」と書かれているため、義務のように感じている方がいますが、これは誤解です。考案した料理人たちが意図したのは「4通りの楽しみ方を提示した上で、最後は客が一番美味しかったスタイルを自由に選択する」という食べる側の自由度です。1杯目の香ばしさが最高だと感じたなら、最後は出汁をかけずにそのまま食べるのがその人にとっての「大正解」となります。
誤解2:「薬味はすべて出汁に溶かすべきである」
お茶漬けを作る際、ワサビやネギを出汁の中に完全に溶かし込んでしまう食べ方をする人がいますが、通の食べ方は異なります。ワサビはうなぎの身に乗せたままにし、出汁を静かに注ぎ込むことで、口に入れた瞬間に出汁のまろやかさとワサビのフレッシュな辛味を時間差のグラデーションとして楽しむことができます。