打撃技術の向上を図るには、オープンスタンスメリットとオープンスタンスデメリットの双方を解剖学的に理解しておく必要があります。
【メリット】ボールの見やすさ視野の拡大とインコースの打ちやすさ
第一のメリットは、前述の通り首の過度な回旋ストレスを排除した自然な両眼視です。右打者が右目優位、左打者が左目優位である場合、スクエアに構えると後方の目が鼻梁に遮られ、片目主体の視覚情報になりがちです。オープンスタンスは顔面をスムーズに投手へ向けるため、ボールの軌道を立体的に把握でき、見逃し三振やボール球への手出しを減らす要因となります。
第二のメリットは、インコースの打ち方の劇的な改善です。あらかじめ前足を開いておくことで、インパクト時に骨盤を回転させるスペースが最初から確保されています。これにより、詰まりやすい内角高めのストレートに対しても、肘を抜いてヘッドを走らせるスイング軌道が描きやすくなります。
【デメリット】外角球へのリーチと体軸のブレ
一方で、明確なデメリットも存在します。前足がベースから離れているため、外角低めの遠いコースに対してバットの芯が届きにくくなる点です。また、ステップの際に足を踏み込みすぎて上体が突っ込んだり、逆に踏み込みが甘くなって外角球をなでるようなスイングになったりするリスクを孕んでいます。