亜紀の上の階(26階)に引っ越してきて以来、監視カメラを駆使して高野家の内情を覗き見し、巧みに家庭を崩壊へと誘導していた佐々木弓子(松嶋菜々子)。彼女の正体は、亜紀の夫・健一(田中直樹)の前妻であり、長男・和樹(佐野勇斗)の実の母親でした。
弓子はかつて、幼い和樹を虐待していたストーカー男性から我が子を守るため、もみ合いの末に相手を殺害してしまったという哀しい過去を背負っていました。健一はその事実を隠蔽し、弓子に「和樹の前から永遠に姿を消すこと」を約束させて離婚。刑期を終えた弓子は、奪われた息子と母親としての居場所を取り戻すため、高野家に近づいたのです。
弓子は和樹に自らが実母であることを明かし、「本当の家族のもとへ戻ろう」と揺さぶりをかけます。しかし、生みの親である弓子の深い愛を理解しつつも、和樹が最後に選んだのは、血の繋がりを超えて自分を育て、愛し続けてくれた「育ての母・亜紀」でした。弓子は自らの敗北を認め、和樹の幸せを陰から祈りながら街を去っていくのでした。