「子どもの頃は何のトラブルもなかったのに、20代〜30代になって突如として耳がパンパンに腫れ上がり、眠れないほどの激痛に襲われた」――。医療現場やSNS、Q&Aコミュニティでは、大人になってからの急激な悪化に困惑する声が後を絶ちません。長年無症状だった瘻孔が、なぜある日突然暴れ出すのでしょうか。
主な引き金となるのは、免疫力の低下、ストレス、睡眠不足、そして物理的な刺激です。瘻孔内に溜まった分泌物に黄色ブドウ球菌やレンサ球菌などの細菌が感染すると、急性の炎症反応が発生します。初期段階では穴の周囲に軽度の痒みや違和感を覚える程度ですが、数日で急速に赤く腫れ上がり、ズキズキとした拍動性の痛みを伴うようになります。
炎症が進行すると内部に大量の膿が溜まる「耳瘻孔膿瘍」を形成し、耳介全体が熱を持って膨張します。放置すると皮膚が壊死して破れ、ドロドロとした血膿が自壊排膿することもあります。実際に急性炎症を経験した当事者の手記やインタビューでは、「耳の付け根に触れるだけで飛び上がるほど痛く、枕に頭を乗せることすらできなかった」「市販の鎮痛薬が全く効かず、顔の半分まで腫れ上がった」といった壮絶な証言が寄せられています。
無症状のまま一生を終える人がいる一方で、一度でも細菌感染を起こした耳瘻孔は、内部に感染巣や瘢痕が残るため、疲労時などに高確率で再発を繰り返すという厄介な性質を持っています。これが「放置して大丈夫なケース」と「早急な治療が必要なケース」の決定的な分かれ目です。