トヨタのラインナップにおいて、ノアとヴォクシーは長年「王道・上質のノア」「先鋭・独創のヴォクシー」として棲み分けを図ってきました。90系へと進化した現行型において、そのキャラクターの差異は歴代で最も先鋭化しています。
最大の違いは外観デザインの方向性とグレード構成です。ノアは堂々とした風格を持つ大型フロントグリルを採用した「標準仕様(X / G / Z)」と、精悍なメッキ加飾を施した「エアロ仕様(S-G / S-Z)」の2系統を用意。幅広い年齢層やビジネスユースにも馴染む落ち着いた選択肢を残しています。一方のヴォクシーは、薄型LEDデイライトと大型フロントロアグリルを組み合わせた立体的な「エアロ仕様(S-G / S-Z)のみ」に絞り込まれており、先進的でアグレッシブなスタイルを前面に押し出しています。
このグレード設定の差が、そのままノアとヴォクシーの価格差に直結しています。ノアはエントリーグレードの「X」が設定されているためスタート価格が約267万円からと購入ハードルが低いのに対し、ヴォクシーは中間グレード相当の「S-G」からの展開となるため約309万円からのスタートとなります。同等グレードである「S-G」や最上位「S-Z」同士で比較した場合、ヴォクシーの方が約5万〜7万円高く設定されていますが、これはフロントマスクの専用薄型LEDヘッドランプや専用加飾パーツのコストが反映された結果です。