今年に入り、三陸沖および北太平洋のアリューシャン列島沖で行われた深海探査プロジェクト「Deep-Ocean 2026」において、驚くべき映像が公開された。水深900メートルの暗闇の中、4K有機ELカメラの光に照らし出されたのは、滑らかな曲線を帯びた丸みのある頭部と、透き通るようなグレーの皮膚を持つ魚だった。
海底の砂泥の上に静かに静止し、大きな目をゆるやかに動かすその姿には、醜さなどどこにも存在しない。むしろ、無駄な動きを削ぎ落とした無骨な職人のような佇まいがある。現場で映像をモニタリングしていた海洋研究者は「大気圧下での姿しか知らない人々が見たら、同じ生物だと信じられないだろう」と感嘆の声を漏らした。