母娘の絆を象徴する歴史的瞬間として語り継がれているのが、2011年の『第62回NHK紅白歌合戦』での親子共演です。坂本九さんの名曲「上を向いて歩こう」をふたりでデュエットしたステージは、日本中に大きな感動を呼び起こしました。
ステージ上で見つめ合い、涙をこらえながら美しいハーモニーを響かせたふたりの姿は、多くの視聴者の涙を誘いました。松田聖子さんの圧倒的な声量と艶のある高音、そして沙也加さんの透き通るような正確無比なピッチと情感豊かな歌声が見事に融合し、血のつながりを感じさせる奇跡のステージとなったのです。
沙也加さんは生前、「母の歌声は唯一無二であり、一番のファン」と語っており、偉大な母から受け継いだ天性の美声と、自らの鍛錬で磨き上げた表現力は、まさに日本を代表する歌姫たちの共鳴でした。