文脈に依存するデジタルコミュニケーションにおいて、文化的な背景の違いは決定的な捉え方の差を生む。日本では親しみや感謝を表す「ピースサイン」の絵文字が、一部の国や地域では挑発的な意味合いとして受け取られることがある。また、手のひらを相手に向けて掲げるグラフィックは、ギリシャなどの地中海沿岸部では相手を拒絶・侮辱する強いジェスチャー(ムーツァ)と解釈されるリスクをはらむ。
対面でのノンバーバルコミュニケーションが持つ表情や身振りの役割を、画面上で代行するのが絵文字である。だが、文化圏ごとに異なる「暗黙の了解」を無視して多用すると、国境を越えたチャットにおいて思わぬコミュニケーションギャップを引き起こす危険性を秘めている。