「外で買うのが高いなら家で作れば安上がり」という自炊の定説が、おでんに関しては必ずしも通用しません。実際にスーパーの売り場で手作りおでんの材料を揃えようとすると、驚くほど初期費用が膨らみます。
おでんの魅力は多彩な具材の組み合わせにありますが、それを家庭で再現しようとすると具材ごとのパッケージ買いが必須になります。大根1本、卵1パック、こんにゃく、白滝、厚揚げ、がんもどき、ちくわ、ごぼう巻、さつま揚げ、牛すじや練り物のアソートパックなどをカゴに入れていくと、具材の買い出しだけで合計金額が3,000円から4,000円近くに達してしまいます。
4〜5人以上の大家族で大鍋いっぱいに作り、2〜3日かけて消費するケースであれば1食あたりの単価を抑えられます。しかし、単身世帯や2人暮らしの家庭では、多種多様な具材を食べきれずに余らせてしまったり、食べ飽きてしまったりするリスクが常に付きまといます。少量ずつ多品種を揃えられない手作りの構造的限界が、結果として「自炊なのにおでんは割高」と感じる大きな原因です。