武豊騎手と佐野量子さんの出会いは、1990年代初頭に放送されたテレビ番組での共演が発端でした。当時、若き天才騎手として社会現象を巻き起こしていた武豊騎手と、清純派アイドルとしてバラエティ番組でも引っ張りだこだった佐野量子さん。番組内の対談企画で顔を合わせた際、武豊騎手が佐野さんの醸し出す穏やかで礼儀正しい雰囲気に一目惚れしたことが交際の契機とされています。
多忙を極めるスケジュールの合間を縫って愛を育んだ2人は、約3年の交際期間を経て1995年6月5日に婚姻届を提出しました。結婚式は京都の世界遺産・下鴨神社で厳粛に執り行われ、都ホテル(現・ウェスティン都ホテル京都)で開催された披露宴には競馬関係者、芸能人、財界人など約1,000名が列席。テレビ中継も行われ、視聴率が20%を突破するなど、まさに世紀のロイヤルウェディングとして日本中を沸かせました。
結婚と同時に世間を驚かせたのが、佐野量子さんの芸能界完全引退でした。所属事務所や番組関係者からの慰留があったものの、佐野さんは「命の危険と隣り合わせで戦う夫の健康管理と精神的支柱に専念したい」という強い意志を貫きました。調理師やアスリートフードマイスターの知見を独学で身につけ、体重管理が命綱である騎手の食生活を支える道を選んだこの決断こそ、現在のレジェンド武豊を形作った最大の礎といえます。