ネット上の口コミで頻繁に見られる「見えづらい」「見切れた」という不満の背景には、国際会議場という施設の生い立ちに根ざした構造的な理由が存在します。
なぜ「見切れ席」が発生するのか?音響卓と機材配置のからくり
グランキューブ大阪 見切れ席 理由を検証すると、最大の要因はホール中央部に設置される大規模なPA(音響)・照明コントロールブースにあります。音楽専用ホールであれば壁面や専用室に収められる機材が、多目的ホールである同会場では1階席後方(20〜23列目の中央ブロック付近)の座席を広範囲に潰して仮設されます。
その際、機材を囲む防護柵や大型モニター、イントレ(仮設足場)が組まれることで、そのすぐ後方や斜め後ろの座席において、ステージ中央への視線が機材の支柱やオペレーターの頭部と重なるケースが生じます。主催者側が「注釈付き指定席」や「見切れ席」として告知する席は、壁際の見切れだけでなく、こうした会場中枢の機材配置が要因となっているケースが少なくありません。
国際会議場仕様の座席が生む快適さと制約
盲点となりやすいのが、座席そのものの仕様です。国際会議場として各国要人を迎えるために作られたため、シート自体のクッション性は極めて高く、座面幅も一般的な映画館や多目的アリーナよりゆとりがあります。さらに肘掛けには格納式の小型メモ台(テーブル)が内蔵されています。
座り心地が快適で長時間の鑑賞でも腰が痛くなりにくいという大きな恩恵がある半面、座席を前後にずらして配置する「千鳥配置」が採用されていない列が多く、前の座席の真後ろに次の座席が直線的に並びます。そのため、傾斜が緩い1階前方〜中盤エリアでは、左右の肩の間からステージを覗き込むような視線確保が難しくなるというデメリットを生んでいます。