2026年現在、名古屋港水族館で暮らすシャチの状況を把握する上で欠かせないのが、国内最大級の体躯を誇る雄のアースと、同館生まれで愛らしい姿を見せる雌のリンの存在です。国内でシャチを常設飼育・展示している施設は、名古屋港水族館と千葉県の鴨川シーワールド(および近年開業した神戸須磨シーワールド)に限られており、極めて希少な飼育環境となっています。
雄のアースは2008年に鴨川シーワールドで誕生し、その後に名古屋港水族館へやってきました。体長は5.5メートルを超え、体重は約3トンに達しており、国内で飼育されているシャチの中で最大級の大きさを誇ります。一方のリンは2012年11月に名古屋港水族館で誕生した雌で、母親であるステラの愛情を受けながらすくすくと成長してきました。
長年、名古屋のシャチファミリーの大黒柱として親しまれてきたステラは、国内における繁殖プロジェクト推進のため鴨川シーワールドとの間で行き来が行われており、個体の健康状態や繁殖計画に合わせて最適な飼育配置がとられています。現在スタジアムで躍動するアースとリンは、体格差や模様(アイパッチやサドルパッチの形状)によって容易に見分けることが可能です。