ゲシュタルト崩壊しやすい人の特徴とは?脳の疲労サインと科学的対処法

ゲシュタルト崩壊しやすい人の特徴とは?脳の疲労サインと科学的対処法

ゲシュタルト崩壊しやすい人の特徴とは?脳の疲労サインと科学的対処法とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。

インターネット上のオカルトコミュニティや知恵袋などでは、長年にわたり「薄暗い部屋で鏡の自分を毎日10分見つめ続けると発狂する」「ゲシュタルト崩壊の実験で精神が崩壊した人がいる」といった不気味な都市伝説が語り継がれてきました。

この噂の源流には、イタリアの心理学者ジョヴァンニ・カプート(Giovanni Caputo)が2010年代に行った「奇妙な顔の錯視(Strange-face illusion)」の実験が存在します。薄暗い照明下で被験者に鏡の中の自分の顔を10分間凝視させたところ、約66%の被験者が「顔の歪み」、約18%が「見知らぬ他人の顔」、さらには「怪物の顔」知覚したと報告されました。

しかし、これはオカルト的な「呪い」や「発狂」などではなく、視覚刺激が極端に少ない環境で周辺視野の知覚が徐々に消失していく「トロクスラー効果」と、脳の顔認知モジュールの疲労が複合した純粋な鏡の実験と錯視のメカニズムです。凝視をやめ、室内の照明を明るくすれば知覚は即座に正常へ復帰します。永久に人格が崩壊したり、精神疾患が直接引き起こされたりする科学的根拠は存在しません。ただし、恐怖感や解離感を強く感じやすい心理状態にある人が意図的に長時間試すことは、不要なパニックを招くため推奨されません。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。