育児・介護休業法において、事業主に対して導入が義務付けられている育児短時間勤務制度の対象期間は「子どもが3歳に達するまで(3歳の誕生日の前日まで)」と定められています。1日の所定労働時間を原則として1日5時間45分から6時間とする措置を講じることが企業の法定義務です。
法律が上限を3歳と定めている背景には、乳幼児期の発達段階と保育環境の事情があります。0歳から2歳児までは手厚い個別保育が必要であり、感染症などの体調不良による急な呼び出しも頻発します。一方で、3歳児クラス以降は保育所や幼稚園での受け入れ体制が整い、集団生活への適応が進むことから、法律上の強制枠組みとしては3歳が一つの区切りとされてきました。
しかし、3歳を過ぎたからといって育児の負担が一気に激減するわけではありません。むしろ「魔の3歳児」と呼ばれる自己主張の激化や、園の行事増加など新たな課題に直面する家庭も多く、法律上の3歳上限と子育て現場の実態とのギャップが長年議論の的となってきました。