芸能人の親族関係には、時に根拠のない憶測や偏見がつきまとうものです。伊藤兄妹に関しても、過去には「妹のコネで仕事をもらっているのではないか」「実は裏では不仲なのではないか」といった心無い噂が一部のネット掲示板などで囁かれたことがありました。しかし、丹念な現場取材とこれまでの活動記録を照らし合わせれば、それらの言説がいかに的外れであるかが浮き彫りになります。
まず「コネ疑惑」についてですが、俊介さん自身が初期の芸人活動において「絶対に妹の名前を出さない」と固く誓っていたという揺るぎない事実があります。妹がすでに子役から若手実力派として名を馳せていた時期、俊介さんはあえてその事実を周囲に伏せ、ライブハウスでの泥臭い下積みを続けていました。公表の直接のきっかけとなったのも、兄妹が自ら仕掛けたプロモーションではなく、共通の知人であるミュージシャンのハマ・オカモトさん(OKAMOTO'S)がラジオ番組内でポロッと言及したアクシデントによるものでした。
さらにオズワルドがM-1グランプリで結果を出したのは、2019年以降の純粋な漫才の技術とネタのクオリティによる審査の結果です。漫才の賞レースにおいて、親族の知名度が審査員の採点に影響を与える余地は1パーセントもありません。俊介さんは実力のみでファイナリストの座を勝ち取り、その後にようやく「沙莉の兄」という看板を堂々と背負う選択をしたのです。
また「不仲説」や「共依存ではないか」という極端な懸念に対しても、二人の私生活を見れば杞憂であることが分かります。かつて同居していた二人は、俊介さんの芸人としての収入が安定した段階で速やかに同居を解消。それぞれが独立した生活拠点を構え、適切な大人の距離感を保っています。お互いの交際や結婚といった重要なライフイベントに対しても、過度な干渉をせず「本人が幸せならそれが一番」という成熟したスタンスを貫いています。