「体を冷やす」という説は、現代の科学や栄養学の知見からも十分に納得のいく根拠を持っています。
ナスは約93〜94%が水分で構成されており、豊富なカリウムを含んでいます。カリウムには体内の余分な塩分(ナトリウム)を水分とともに体外へ排出する利尿作用があり、これが結果として体熱を奪い、深部体温を下げる働きをもたらします。夏の熱中症予防やクールダウンには最適ですが、気温が下がる晩秋に過剰摂取すると、血行不良や冷え性を招くリスクが高まります。
東洋医学の古典においても、ナスは「身体を冷やす清熱作用がある食材」と定義されています。特に女性の冷えは万病のもととされ、血行が滞りやすい妊活期や産前産後には注意が必要とされていたため、「嫁に過剰に食べさせてはならない」という教えは、理にかなった生活の知恵だったといえます。