全寮制男子校という特殊な設定上、撮影現場は文字通り血気盛んな若手俳優たちの熱気で溢れかえっていました。走り高跳びの選手・佐野泉を演じた小栗旬さん、瑞稀への恋心と自身の性自認の揺らぎに苦悩する中津秀一を演じた生田斗真さんをはじめ、総勢数十名に及ぶ男性キャストがひしめく中で、紅一点の主演を務めた堀北さんの負担は並大抵のものではありませんでした。
過密を極めた当時の撮影スケジュールについて、小栗旬さんは後年の対談番組やラジオ番組において「当時の現場は連日の徹夜続きで体力的には限界に近かった。そんな中で、文句ひとつ言わずに現場の真ん中に立ち続けていたのが堀北さんだった。彼女の凛とした佇まいを見て、男たちが弱音を吐くわけにはいかなかった」と敬意を込めて回想しています。
生田斗真さんとのドラマ共演シーンでは、中津のコミカルな一人芝居「中津劇場」が大きな見どころとなりました。生田さんのアドリブ全開の演技に対し、堀北さんは必死に笑いを堪えながら真顔で応じるなど、二人の絶妙な掛け合いが現場の空気を常に明るく保ちました。男子校特有の悪ノリやいたずらが飛び交う現場にあっても、堀北さんは常に適度な距離感を保ちながら冷静に全体を見渡し、座長としての責任を全うしていました。