香料やハーブで茶葉に彩りを添えるフレーバードティー。その代名詞として君臨するのがアールグレイだ。柑橘類ベルガモットの爽やかな香りをまとわせたこの紅茶は、19世紀の英国首相チャールズ・グレイ伯爵に贈られた特製茶葉が起源とされている。
英国貴族社会の社交場で愛されたアールグレイは、やがて大衆の日常へと広まっていった。その立役者となったのが、紅茶の民主化を成し遂げた商人トーマス・リプトンだ。彼はそれまでハイエンドな富裕層の嗜好品だった紅茶を、均一な品質と手の届く価格で世界中に流通させ、ブレンド紅茶の文化を地球規模へと押し上げた。