社会福祉主事任用資格の保有者が配属される代表的な現場は、自治体の「福祉事務所」と、特別養護老人ホームやデイサービスなどの「介護保険施設」の2つに大別される。
福祉事務所のケースワーカー(公務員):激務と葛藤の最前線
地方公務員(一般行政職)として採用された後、人事異動によって福祉事務所に配属されると「社会福祉主事」に任命され、生活保護受給者の支援を担当するケースワーカーとなる。関係者の証言や手記によると、1人の職員が担当する世帯数は80〜100世帯以上に達することも珍しくない。
「日々の家庭訪問や受給申請の面談、不正受給の調査だけでなく、精神疾患や孤立を抱える利用者の生活立て直しに奔走する。理不尽な怒声を浴びせられる現場の過酷さはあるが、自立を果たして保護を脱却していく姿を見届けられる瞬間のやりがいは大きい」といった第一線の告白は多い。給与は各自治体の一般行政職の給与規定に準じるため、20代で年収350万〜450万円、30代後半で550万〜650万円前後と安定しているが、資格手当が上乗せされるわけではない。
介護施設の生活相談員(民間):利用者の窓口となる要職
民間の特養やショートステイ、デイサービスにおいて、社会福祉主事任用資格は「生活相談員」の配置基準を満たす要件として重宝されている。生活相談員は、利用者やその家族からの相談対応、ケアマネジャーとのサービス調整、契約手続き、現場介護スタッフとの連携など、施設の運営を根底から支えるコーディネーター業務を担う。
厚生労働省の「介護従事者処遇状況等調査」等の最新動向を分析すると、生活相談員の平均年収は約360万〜430万円前後(月給25万〜30万円+賞与)。介護現場の一般スタッフよりは若干高めに設定されているものの、夜勤手当がつかないケースが多いため、「現場の介護福祉士として夜勤をこなした方が手取りが高かった」という実態も現場のリアルな声として聞かれる。