「やりたいことリスト100」を作成した人のうち、およそ7割以上が3カ月以内に見直しを放棄しているという民間調査データがあります。取材を進めると、挫折する人々のリストには共通する「ある致命的なエラー」が浮かび上がってきました。それは、「やりたいこと(Want)」を書いているつもりで、無意識に「やるべきこと(Have to / Should)」を詰め込んでいる点です。
「TOEICで700点を取る」「週に3回ジムへ行く」「資格の勉強を始める」といった項目は、一見すると前向きな目標に見えます。しかし、深層心理において「会社で評価されるためにやらねばならない」「運動不足で不健康だから行かざるを得ない」という焦燥感が起点になっている場合、脳はこれを「ストレス刺激」と判断します。結果として防衛本能が働き、リストを開くこと自体を無意識に避けるようになるのです。
一方で、次々と項目をクリアしていく実践者たちは、潜在意識と引き寄せの法則をスピリチュアルな神秘現象ではなく、純粋な脳科学的アプローチとして活用しています。人間の脳幹には「網様体賦活系(RAS)」と呼ばれる情報フィルターが存在し、自分が強く意識した情報だけを毎秒膨大な刺激の中から拾い上げる仕組みを備えています。「本当に体験したいワクワクする情景」を詳細にリスト化すると、脳はこのRASをフル稼働させ、日常の些細な会話や街中の広告、Web上の情報からチャンスを自動的に検知し始めます。これが、巷で「引き寄せが起きた」「やりたいことリストが叶う理由」と呼ばれる現象の正体です。