青森県深浦町が生んだ名力士、安美錦竜児。土俵上で見せる冴え渡る技の数々は、長年にわたり多くのファンと関係者を魅了し、「土俵の至宝」とまで称賛された。通算幕内勝利数や長年の幕内在位記録は、単なる数値以上の重みを持ち、相撲という競技に対する並々ならぬ情熱を物語っている。
両膝の重傷や左右のアキレス腱断裂など、力士生命の危機に幾度となく直面しながらも、彼は諦めることを知らなかった。相手の力を利用した鋭い出し投げや絶妙なタイミングの内掛けなど、巧みな技術を武器に勝ち星を重ね、通算6度の技能賞を獲得。愚直なまでに己の技を磨き続けた姿勢こそが、彼を偉大な力士たらしめた原動力である。